マラソンの歌33号-1
  東京マラソン2011  
平成23年 2011年
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衰へて関門アウト必至にもわれの参加す東京マラソン

主催者がニューヨーク・ロンドンに負けまじと開けば参加す虚無僧のわれ

ニューヨーク・ロンドン大会日本人のわれ走りたり虚無僧姿にて

十倍の応募者の中初当選東京マラソン五回目にして

号砲後スタートライン到着が嬉しき誤算に完走目指す

天蓋を被れば視界遮らる範囲庇の下の狭きに

ランナーが都心道路を溢れ駆く側の人垣絶えることなし

仲間らが寄り来てわれを映し駆く携帯電話を操りながら

聞こえ来る「虚無僧頑張れ」耳にして庇持ちあげ視線投げ駆く

声援に走らされ駆く辛ければいつまで続く心身分離

給水のほんの少しの休憩にすべて立ち寄る飲むは少しも

暑いねと仲間寄り来て声掛かる天蓋涼しきものとは知らず

汗沁みて帯引き締まり腰骨に脇差当り痛くてならず

辺り見る余裕なきままわれの駆く比較のために必須のものを

走りつつ撮りたる写真ただ一枚スカイツリーのビューポイントにて

くたびれて歩むをワイン耳にして頂きたれば暫し駆け得たり

全行程歩むも完走可と判りもはや駆け得ずひたすら歩む

流さるるごとくゴールのゲート潜る夢に出でたるごとく虚ろに

褒美にと大阪マラソンにエントリー当ればむろん虚無僧姿


開催日  平成2327
フルマラソン  通算84回目完走
ゼッケン番号  J40950


私は今年の年賀状にこう書きました。

「東京マラソンやっと当選しました。かって、(大会会長の)石原東京都知事がニューヨークロンドンのようなビッグな大会にしたいと抱負を述べておりました。私は両大会とも虚無僧姿で走ったので、同じ姿で参加して見比べてやろうと思っていました。ところが、思いの他急速な足の衰えに関門アウトが必至です。(中略)ともあれ、なるがままに楽しみたいと思います。」(年賀状PDFgajyoh-p.pdf へのリンク

私の直近のフルマラソンは2009年の赤穂義士マラソン6時間2254秒です。その後私の足の衰えは著しく、その上に私のゼッケンは後ろから2番目のブロックです。最後尾がスタートラインに到着は号砲30分後との思い込みから、私は早々に関門アウトは必至と覚悟していました。ところが10分足らずの到着は、何とも嬉しい見込み違いで、完走の明かりに勇躍して走ることが出来ました。

虚無僧は被っている天蓋で視界が悪く辺りの状況が判りにくいのが玉に瑕です。

ニューヨークやロンドンの頃は私はまだまだ元気で、時には声援に答えて天蓋を掲げ、なお一層の声援を浴びて走ることが出来ました。が、東京では「虚無僧頑張れ」の声に庇をわずかに上げて、声のかかった方向を見るのが精いっぱいでした。それでも皆さん喜んでくれたようで、私も元気をもらうことが出来ました。しかしながら比較のためには肝心の辺りを見まわす余裕も、持参のデジカメで写真を撮る余裕もなかったのは残念なことです。1ヵ所スカイツリーのビューポイント以外では・・・。

ともあれ、虚無僧の人気はなかなかなもので多くの皆さんの応援ありがとうございました。走りながら寄り添って写真を撮らせてくれと云う方が何人も居ました。多くのランナーが携帯電話を操作しながらの走りは大したものです。私には到底まねの出来ないことです・・・。

私は久しぶりのマラソンで身体のダメージが大きく、帰宅後何も出来ずに寝てしまいました。が、翌日東京マラソンのホームページで、ゼッケン番号を入れて自分の記録を検索することが出来ました。また、数日後からですが写真を見ることが出来ました。

距離

Time

Net Time

Lap Time

通過時間

関門場所時間

5km

00:44:54

0:35:45

0:35:45

09:54:54

5.6km 10:30

10km

01:22:32

1:13:23

0:37:38

10:32:32

10.5km 11:04

15km

02:01:36

1:52:27

0:39:04

11:11:36

15.4km 11:48

20km

02:42:01

2:32:52

0:40:25

11:52:01

20.4km 12:33

25km

03:27:41

3:18:32

0:45:40

12:37:41

25.0km 13:16

30km

04:16:45

4:07:36

0:49:04

13:26:45

30.0km 14:00

35km

05:06:05

4:56:56

0:49:20

14:16:05

34.6km 14:42

40km

06:04:18

5:55:09

0:58:13

15:14:18

38.3km 15:31

Finish

06:30:48

6:21:39

0:26:30

15:40:48

42.195km 16:10


記録からいろいろなことが読み取れます。

修峰さんより赤穂義士マラソン以後衰えている証拠として、私は日課のジョギング7kmもしんどく歩きを交える体たらくでした。歩きを交えても止めたら終わりと続けてはいましたが、東京マラソン参加に当り早く走りを取り戻さねばと思いつつも、なかなか7kmまでも走りを取り戻すことができませんでした。いよいよ近づいた1月は腰痛と風邪で20日ばかり走れず、2月も後半にやっと7km9kmと走れるようになったばかりでした。

従って、10kmのネットが11323とは、12000さえ危ういと思っていたので、思いの外の上出来です。しかし走り続けられたのは20kmまで、明らかに練習不足です。後は徐々に歩きが増えて35km以後はオール歩きでした。2530km3035kmのラップタイムがほぼ同じなのは、30kmを過ぎた辺りの私設エイドで頂いたワインの効果です。老いたりといえ私はウルトラランナーのはしくれ、ジャーニーランなどでは給水にビールなど飲むのが楽しみで有り、エネルギー源でして・・・。

ま、ゴール後ビックサイト内のコンビニにはビールが置いてないのにはがっかりしました。

完走の原因が2つ思い当たります。

先ずはレース中空腹感を覚えなかったこと。これは朝食に餅をたくさん食べて行ったからです。餅は本当に腹もちが良い食品です。

次はロスタイムがほとんど無かったことです。ひん尿の私、大概どこの大会でも小便タイムが何回も有るのですが、今回1度も無かったのが不思議です。すべての給水所に寄ったのですが。また、最悪の場合垂れ流しも仕方ないと思っていたのですが・・・。

私の姿を見て暑いでしょうと声をかけてくるランナーが何人も居ました。しかし私は暑いとは思いませんでした。天蓋は風通しが良いのです。しかし汗が帯に染みて固く締まり、脇差が腰骨に当って痛いこと、我慢するしか有りませんでした・・・。

30kmを過ぎて、歩いても時間内ゴール可能と判ってももはや惰性でした。状況を見比べるためにも、ニューヨークやロンドンと同じように写真を撮ったり、沿道の皆さんとハイタッチなどして楽しむべきでした。が、虚弱な私はすでに限界で、歩きさえぎこちなくなっていました。ゴール後見ると左足親指の爪が死んでいました。老化が進行しているにもかかわらず、結果として2年前の赤穂義士マラソンよりタイムが良かったのは、あまりにもビックな大会ムードに煽られて走らされたものと思います。まこと疲労困憊はダメージ大きく・・・。

ともあれ、まだまだ練習次第で走れそうです。課題として、今後もう少し持久力を付けて来年もう一度挑戦したいと思います。東京マラソン完走の褒美に私は大阪マラソンにエントリーしました。もちろん抽選に当れば虚無僧姿で走ります。


You Tubeに動画(開始4分38秒より約3秒間)

以下は翔峰さんの手品による写真頂きました。感謝です。


 

 

 


手品ではこんなことも出来るとのことです。
東京マラソン参加された方ゼッケン番号を教えて下されば、手品で1〜2枚取り出して差し上げます。

 





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