平成16年11月16〜27日
その1 その2 その4
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 11月高松でUMMLのうどんマラニックがあります。ついでのことに参加して5月の遍路の続きをするつもりでしたが、11月13日と確定通知を戴いたのが3週間ほど前、少々遅すぎて格安チケットが取れず、やむなく遍路は16日からとなりました。格安チケット15日往路羽田から高知パレスホテル1泊と、27日復路松山から羽田33,800円。グランシャリオツアーズ(株)ネットで取れます。http://www.gct.co.jp/ 一度覗いてみてください。断わるまでもなく、私は同社の回し者ではありません・・・。

 5月は1日平均およそ45kmでしたが、日の短くなった冬場の遍路、1日平均40kmで日程を組みました。寺は年中変わることなく開門が7時、閉門が17時です。ちょうど明るくなって地図が見える様になるのが7時すこし前、日が暮れて見えなくなるのも17時少し前でした。私は毎日16時〜17時の間に宿に入るように行動しました。しかし誤算が生ずるものです・・・。

 前にも書きましたが、私は特に信心がある訳ではないので寺に着くと簡単にお参りをして、納経帳に朱印・揮毫と、判衣に御宝印を戴けばそれでよしと、出来るだけ古い遍路道を辿りました。遍路道と言っても昔のままに残っているのは山道だけなのですが・・・。宿の予約は当日の2時頃までに電話をします。行程表で、歩行距離のぶれの大きいのは都合良く40km毎に宿が無いからで、その割に到着時間にぶれが少ないのは、その日の行程に合わせて多少出発時間と速度を調整しているからです。万が一に備えて電池を持参しましたが、1度だけ持っていて幸いでした。

 昼食とて同じこと、店さえ当てに出来ないこともあり、パン2個常備品として持っていました。昼にパン2個だけという日が3・4日有りました。高知県から愛媛県に入ると本当にのどかな山里が多かった様に思います。日だまりの遍路道、耳元をよぎる虫の音が遙か昔のお遍路さんのささやきにも聞こえて・・・うっとりとして歩いていることがしばしばでした。そのような山道から携帯電話で宿の予約をすることがありました。昔から見れば魔法のようなものですね・・・。携帯電話の操作もだいぶ慣れて、自分のホームページの掲示板に、簡単ながら書き込みが出来るようになりました。だが、電波の通じない宿が2ヶ所、ペースメーカーを入れているからと交信を禁じられた宿が1ヶ所有りました。

 宿へ着くと先ず風呂に入ります。そして洗濯。さすがに遍路宿、多くが洗濯機も石けんも無料でしたが、2ヶ所有料でした。大概全自動で助かりましたが、自動でない所ではてこずり、85歳のばあちゃんに聞いたことがあります。年は取っても相手はプロに・・・。食事は大概大部屋で皆と一緒に摂ります。皆と一緒と言っても3人以上が4ヶ所、2人も4ヶ所、部屋へ運んでくれたところが1ヶ所、後の2ヶ所が宿泊者は私が1人だけでした。バスツアーなどは大きなホテルへ行くだろうから、私の泊まったのは小さな民宿・旅館なだけに、歩き遍路がほとんどでした。

 高齢化は宿でも同じこと、じいちゃん・ばあちゃんの所が多かったです・・・。何代目かは知りませんが若手の内田屋・かめや旅館は、きれいに建て替えてトイレも広く大変心地よかったです。料金は2食付きで6,000円〜6,500円。私は夕食にビール1本戴き、寝酒用に買った日本酒をペットボトルに詰め替えて、こっそりと飲んでいました。店が無く買いそびれた日も2・3日有ったのですが・・・。宿での会話。私が1日40kmというと「早いですね」と大概びっくりします。1日30kmでも早い様な感触です。けっこう若い方もいて、話を聞いてみると時には野宿をしながらという方もいました。この時期野宿の装備は大変な負担になるのではなかろうかと思います。

 私の起床は自宅にいる時と同じ4時。当日・翌日・翌々日の行程を地図でじっくり調べます。地図のつながりは間違いやすいのでトレーニングです。メールも発信しました。朝食は6時から6時半、こちらの都合に合わせて早くしてくれるところも有りますが、私は早く済ませても、地図が見える程度に明るくなるのを待って宿を出ました。

 ともあれ、誤算のいくつかを記しておきます。
 
@初日。高知の無料の渡し、12:00でもいいのですが、11:00の船に乗ろうと急ぎました。が、思いの外山道に手間取り間に合いそうにありません。32番禅師峰寺、納経所のドアーに欠航の張り紙がしてありました。機関の故障のようで、必然的に浦戸大橋を渡ることになりました。

 
A3日目。雨のそえみみず遍路道を辿りましたが、初っぱな山道に入るのを、通り越してしまい山の中でさ迷いました。変に思いながらもテープに沿ってよじ登り滑り降りたのが間違いでした。行く時には気付かなかったがテープは山仕事用にあちこちにあったのでした・・・。ロスタイム1時間少々でした。

 
B5日目。小さな橋を渡って遍路道の大岐海岸は1km余浜を歩きます。出口にも小川が有りましたが橋がありません。止むなく少々戻って車道を辿りました。出口には(足摺岬の38番金剛福寺〜39番延光寺の近道として打戻の入り口)靴を脱いで渡る様に書いてありました。

 
C6日目。38番金剛福寺〜39番延光寺は、私は打戻は避けて足摺岬をぐるりと回ることにしていましたが、当初予定の益野今の山三原経由は、余りにも新しい道と分かり、18.7kmも距離は伸びるが、月山(つきやま)神社経由に急遽変えました。月山神社を経て1km程のところから標識に従って、遍路道に入ると赤泊の浜に出てしまいました。地図では黒の実線になっているところです・・・。宿のばあちゃんが短歌を創ると言うことで話が合いましたが、本日の距離48.5km、電波が通じないのを幸い、くたびれた体を早く横たえることが出来ました。

 
D8日目。42番佛木寺の先、民宿とうべやに泊まるつもりが音信不通、仕方なく41番龍光寺側の稲荷屋にしました。早く付いた分携帯での交信を楽しみにしていたのですが、ばあちゃんがペースメーカーを入れていて、電源を切るよう要請されてしまいました。仕方なくビールを頼み、飲みながら夕食待ち。この辺りで1軒だけのひなびた宿ですが、夕食の品数が15品と大変豪華でした。しかも部屋まで運んでくれて・・・。こんな時に限り寝酒の買い置きが無く、ばあちゃんに注文したのでした。

 
E9日目。地図047の最終の距離表示が25.2km、048の最初の表示が22.4kmと2km強先なのに2.8kmも減少しています。ほぼ5kmも実際の距離より短くなっています。私は内子の松之屋旅館を予約しましたが、16時近くなってもまだ遙かに先、変に思って気付いた訳で、急遽取り消し大洲のふるさと旅館が取れました。持参の地図帳は、へんろみち保存協会編「四国遍路ひとり歩き同行二人」です。

 
F10日目。鴇田峠は手強いと覚悟して、山を下り街に出たところで泊まるつもりでした。が、何も難しいところはありませんでした。そこで44番大宝寺を打つことにして、一山越えた和佐路に電話をすると体調不良で休眠中とのこと、仕方なく古岩屋荘まで足を伸ばすことにしました。結果は日暮れて電池を付けて真っ暗な山道を・・・。国民宿舎古岩屋荘も電波が通じなかったのも大きな誤算でした。

 
G最終12日目。当初53番円明寺まで行く予定を、51番石手寺にて打ち止め、道後温泉で坊ちゃん風呂に入って着替えました。次回の予定は来春道後温泉からです。


四国遍路その3修正日程表
11月15日 ANA  565便 14:50 羽田発 高知パレスホテル  
月 日 行 程 経  路 距 離 到着時刻 宿  泊
11月16日 5.0 31 竹林寺 土佐一宮駅より
5.7 32 禅師峰寺
7.5 33 雪蹊寺 浦戸大橋
6.3 34 種間寺
9.8 35 清滝寺
3.3 37.6 16:30 喜久屋旅館
11月17日 10.6 36 青龍寺 塚地峠・宇佐大橋
36.2 宇佐大橋 46.8 17:00 大谷旅館
11月18日 22.3 37 岩本寺 そえみみず遍路道
20.0 42.3 16:20 内田屋
11月19日 40.8 四万十川渡船 40.8 16:10 久百百
11月20日 19.9 38 金剛福寺
24.0 43.9 16:40 民宿とさや
11月21日 48.5 39 延光寺 月山神社 48.5 16:40 民宿嶋屋
11月22日 25.8 40 観自在寺 松尾峠
10.2 36.0 16:30 かめや旅館
11月23日 40.0 41 龍光寺 鳥越峠 40.0 15:40 民宿稲荷
11月24日 2.6 42 佛木寺
10.6 43 明石寺 歯長峠
24.2 鳥坂峠 37.4 16:45 ふるさと旅館
11月25日 37.7 44 大宝寺 鴇田峠
6.9 44.6 17:50 古岩屋荘
11月26日 2.7 45 岩屋寺
29.0 46 浄瑠璃寺 三坂峠 31.7 16:00 長珍屋
11月27日 0.9 47 八坂寺
4.4 48 西林寺
3.1 49 浄土寺
1.7 50 繁多寺
2.8 51 石手寺
1.3 14.2 11:50 道後温泉
463.8
11月27日 ANA  596便 16:40 松山発

 
四国八十八ヶ所霊場会公式ホームページ
http://www.88shikokuhenro.jp/index.html

 
 
31番 竹林寺(ちくりんじ)
 
32番 禅師峰寺(ぜんじぶじ)
 
33番 雪蹊寺(せっけいじ)
 
34番 種間寺(たねまじ)
 
35番 清滝寺(きよたきじ)
 
36番 青龍寺(しょうりゅうじ)
 
宇佐大橋
 
337番 岩本寺(いわもとじ)
 
四万十川 足摺岬
 
38番 金剛福寺(こんごうふくじ)
 
日の出
 
39番 延光寺(えんこうじ)
 
40番 観自在寺(かんじざいじ)
 
41番 龍光寺(りゅうこうじ)
 
42番 佛木寺(ぶつもくじ)
 
43番 明石寺(めいせきじ)
 
44番 大宝寺(だいほうじ)
 
 
 45番 岩屋寺(いわやじ)
 
46番 浄瑠璃寺(じょうるりじ)
 
47番 八坂寺(やさかじ)
 
48番 西林寺(さいりんじ)
 
49番 浄土寺(じょうどじ)
 
50番 繁多寺(はんたじ)
 
51番 石手寺(いしてじ)
 
道後温泉

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